みなさま、ISM実行委員の明坂です。
2018/06/22はISM TECHと名付けられた今までとは少し違うIn-house SEO Meetupのイベントでした。
開催意図も含め、少しイベントの振り返りをして行きたいと思います。
開催までの道のり
もともとSEOがメインテーマのイベントなので、「コンテンツの作り方」みたいな企画部分以外において、大半がサイトのマークアップやデータの持ち方など技術的な要素とは切り離せません。そんななか、昨今のページスピードがUXにおいて重要なポイントという認識の高まりやAMPのプロダクトの進化もあり、より技術的なテーマで議論できるようなISMが必要なのではないかと思い、
1.ページスピード
2.AMP(構造化データ)
3.データ・分析
という3テーマにて、先進的な事例を持っている登壇者にそれぞれビジネスサイド、技術(エンジニア)サイドのそれぞれから話を聞きたい。と思ったのが始まりでした。
個人的に、「SEO含めマーケターとしての深い洞察」と「日々進歩するテクノロジーやソリューションを使いこなすエンジニアリング」を一人の人間のスキルとして同居させるのは非常に難しいことだと思います。だからこそ、それぞれの役割がうまく融合してビジネスを進める必要があり、それを実現するためのチーム作り、連携、コミュニケーションが重量だと思っています。
さて、それでは当日の会場にいらっしゃった方のTweetとともに各セッションの様子を振り返ります。
1.ページスピード
始まったよー。一発目はページスピード!! #inhouseseo pic.twitter.com/8inbIuGoZr
— ISM (@ismeetup) 2018年6月22日
IDOMの村田さん、Spelldataの竹洞さんとのセッション。
ガリバーのサイトがリニューアルによって、マーケターとして看過できないレベルまで速度が落ちてしまったことに対して危機感を覚えた村田さんが、サイト高速化のソリューションを提供するSpelldataの竹洞さんとどのようにWebサイトのボトルネックを発見し、組織を巻き込んで高速化のプロジェクトを実現していったのかをお話しいただきました。
決済者とのコミュニケーションや、インフラエンジニア、タグをたくさん入れたい広告担当、などなどあまりに多くかつ利害が衝突する関係者たちと1年以上かけてコミュニケーションをしながらプロジェクトを実行したそうです。
高速化のベストプラクティスをどう導き出すか。数回程度の表示試験ではわからない。実際は、1時間に4回、1日24時間で96回。2週間で1000回以上の表示試験を行った。そのデータをもとに、自社サーバ、コーディング、ネットワークなど、さまざまな要因に分解していく。 #inhouseseo
— 河原塚 徹(づかっち)2022年も実況Tweetします (@passionhack) 2018年6月22日
2.AMP(構造化データ)
続いてAMP &構造化データ #inhouseseo pic.twitter.com/OFFk4oCOdX
— ISM (@ismeetup) 2018年6月22日
楽天の内田さん、インプレスの安田さん、Googleの小川さんに現状の各企業のAMPの取り組みやGoogleとしての今後のAMPの展望などを伺いました。
楽天さんは楽天レシピでかなり早い段階からAMP&構造化データを実施し、検索結果が構造化データを元にリッチに変化していく過程で、検索経由のトラフィックが2倍以上に伸長したそうです。
AMPについて語れる女子、かっこいいね♥ #inhouseseo #SEO女子 pic.twitter.com/NiJ9AVPoAn
— Juri Tanaka (@juritanaka) 2018年6月22日
ISM meetup。AMP・構造化セッションのまとめ。Web担当者フォーラムの安田現編集長から一言「まず、現在のAMPが何をできるかを知った上で、工数とビジネスリターンが見合うかどうかで導入を判断しては。」 #inhouseseo
— 河原塚 徹(づかっち)2022年も実況Tweetします (@passionhack) 2018年6月22日
インプレスの安田さんはディスカッションのテーマにとらわれない自由なツッコミや論点だし、Googleの小川さんからAMP RoadshowというGoogle主催のAMPをテーマにしたイベントで公開された内容についての振り返りなど、今後のAMPという技術に対してどのように検討をしていけばよいかが理解できたのではないでしょうか。
せっかくのコミュニティイベント(事例紹介向きのセッション)なので、より多くの事例紹介を試みました!!
— きらきら☆あんなたん (@piropiroanna) 2018年6月22日
みなさん、ソーシャルタイムに一休さんの話も聞いてみてください💫 #inhouseseo https://t.co/gzV4ha3PBf
3.データ・分析
データ&分析セッションやで!#inhouseseo pic.twitter.com/f8xtx9cCJN
— ISM (@ismeetup) 2018年6月22日
データ活用や分析に対する必要性、重要性はここ数年でかなり拡大していると思います。理由としては、Google(BigQueryやGoogleCloudPlatform)、Amazon(AWS)、TREASURE DATAなど、クラウド上でデータをどんどん蓄積したり、必要なときにはSQLですぐ抽出、必要に応じてBIで分析やビジュアライズといったソリューションの進化がまず一つ。
もう一つは、日々変化していくアルゴリズムやユーザーの行動を的確に捉えていくためには、従来よく利用されいたランクデータやアクセス解析データだけではなく、SearchConsoleのデータやサーバーのアクセスログなどより多くのデータソースを用い、より多くの切り口で定量的な分析を行っていく必要性が生まれていることだと思います。
リクルートの西本さん、アユダンテの伊藤さんにはそれぞれの日頃の立場にて、抱えていた課題や今後求められる組織づくりなどについてお話しいただきました。
ここ1年であった分析の変化は?リクルートジョブズでは、分析の幅を広げる取り組みをしている。定性的な実績に基づく施策から、データドリブンな施策への移行を模索。 #inhouseseo
— 河原塚 徹(づかっち)2022年も実況Tweetします (@passionhack) 2018年6月22日
時代の流れによって過去の施策の横展開などに施策としてのインパクトがなくなり、過去のノウハウに頼るだけでなく、より定量的で誰でも有効なSEOができる環境を構築する必要が出てきたというのは、リクルートのような大規模かつ複数サイトを持っているSEO担当にしたら特に重要な課題だったのではないかと思います。
またセッションの最後には、アユダンテ伊藤さんよりアユダンテの村山さん、寶さんらが執筆された書籍のプレゼントじゃんけん大会も開催されました。
次回のIn-house SEO Meetupは
次回は8月に「ISM Women」と題して、女性のSEOマーケターにフォーカスしたイベントを行います。
普段、7時ごろから数時間という開催時間で実施しているISMを、昼間に開始して夕方に終了するという家事や子育てをしなければならない女性も参加しやすい時間での開催となります。
イベントの詳細は追ってこのサイトやFacebookでお知らせさせていただきますので、引き続きよろしくお願いいたします。
文責:明坂 真太郎(@dr_akesaka)